研究会の概要

医療の革新的な発展やそれに伴う高度化により、手術療法の対象者は拡大し、また患者に対してできる限り侵襲の少ない方法で実施されております。しかし、どのような手術療法であっても、患者にとっては不安や苦痛を伴う治療となっています。

がん患者への緩和治療や看護ケアに比べ、手術療法に伴う痛み治療や看護ケアは未だ十分とはいえない現状がありま す。このような状況に対し、私たちは、看護師の知識や技術は十分であるか、患者の苦痛をどのように捉えているか、十分なケアを提供しているか疑問を抱き、 県内の臨床看護師、麻酔科医師の有志の方々と共に意見交換できる研究会を立ち上げました。

2000年から毎年、山梨県立看護大学(現 山梨県立大学 看護学部)の共同研究費助成(研究代表:遠藤みどり)を受け、2003年度からは文部科学省 科学研究費助成金(主任研究員:遠藤みどり)による研究活動を推進しています。我が国における術後疼痛管理の実態を把握した上で、実際に臨床の現場で周手術 期に携わっている臨床看護師の賛同を得て、同年3月に山梨術後疼痛管理研究会を発足いたしました。

2013年度より、術後患者の疼痛に焦点を当てながらもさらに幅広く活動することを目指して、「周術期疼痛管理研究会」へと名称を変更しました。